ABOUT
はじまり
IN THE BEGINNING

アイル・オブ・ハリス蒸溜所は2015年9月、スコットランドのハリス島に島内初となる蒸溜所として設立されました。ハリス島はスコットランドの北西部に位置する離島で、スコットランド本土とはフェリーや飛行機で結ばれています。島特産の織物「ハリス・ツイード」はスコットランドを代表する名産品として世界的に広く知られています。大変美しい自然と心やさしい人々など魅力にあふれ、まるで時間が止まったような心穏やかな時を過ごすことができる秘境と言っていいかもしれません。

ソーシャル・ディスティラリー
SOCIAL DISTILLERY

そんな美しく穏やかなハリス島ですが、若者が職を探して島を離れてしまうなど経済面が低迷している点は否定できない問題となっていました。なんとか島を活性化させる方法はないかと島の人々がアイディアを出し合いました。そして、それまで島にはなかった蒸溜所を作れば雇用の創生につながり、蒸溜所を見学に訪れる人たちで島は賑わうのではないかという考えに行き着いたのです。こうしてアイル・オブ・ハリス蒸溜所は島の人々によって設立されることになりました。

アイル・オブ・ハリスジン
ISLE OF HARRIS GIN

アイル・オブ・ハリスジンに使われているボタニカルは全部で9種類。ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ・ルート、オリス・ルート、クベバ・ペッパー、ビター・オレンジピール、リコリス、シナモン、そしてこれらをまとめあげるアイル・オブ・ハリスジンのキーボタニカルが、ハリス島の沿岸でとれるシュガーケルプと呼ばれる昆布の一種です。島のダイバーたちが手作業で収穫したシュガーケルプがアイル・オブ・ハリスジンに独自性をもたらし、そして特徴づけています。

テイスティングノート
TASTING NOTE
香り

力強いジュニパーと松葉のノートのすぐあとに、ビターオレンジ、ライム、グレープフルーツなどのシトラスノートが感じられます。バラなどの花のアロマがフレッシュなハーブと混ざりあい、コリアンダーやスグリを思わせるアクセントがそこに加わります。シュガーケルプが海の香りを引き連れて全体のふくよかさを演出しています。

味わい

ビターなジュニパーや松のニュアンスと、甘美なマンゴーやグレープフルーツ、オレンジの絶妙なバランスが爽やかなジンの味わいを引き出しています。コリアンダーがフレッシュなハーブを思わせるあおい香りを生み出し、スムースかつドライ、独特の味わいを作り上げています。

アフター

ジュニパーとシトラスピールのノートが持続し、時間を掛けてゆっくりと広がります。 バニラやブラックペッパーといったニュアンスがやさしい海の記憶とともにフェイドアウトしていきます。

ヒーラック
HEARACH

Hearach(ヒーラック)とは「ハリス島の人」という意味のスコットランド・ゲール語の単語です。アイル・オブ・ハリス蒸溜所では現在ハリス島初となるシングルモルト・ウイスキーを熟成しています。そのウイスキーの名称としてHearachという言葉以外にしっくりくる名前は見当たりませんでした。Hearachはここハリス島で丁寧にゆっくりと蒸溜され、いま潮騒を聞きながら樽の中で熟成の時を過ごしています。スコッチウイスキーの新たな生産地域に「アイル・オブ・ハリス」が加わる日はそう遠くはありません。